2009年9月9日水曜日

TABLE FOR TWO

社会貢献のアイデアを模索する中、大きな感動を与えてくれる本に出会いました。

それは、NPO法人・TABLE FOR TWO Internationalの事務局長を務める
小暮真久さんという方が書いた、「20円」で世界をつなぐ仕事という本です。

TABLE FOR TWOは、社員食堂でカロリーを抑えた食事を提供し、食事代の
一部20円をアフリカの学校給食支援にあてることで「食糧配分の不均衡」をなくし
「先進国の肥満」と「開発途上国の飢餓」という二つの問題を同時に解決する事を
目的とした社会貢献事業だそうです。

なぜ20円なのかというと、アフリカの子供達が学校で食べる給食一食分の値段が
20円だからとの説明がありました。

誰でも無理せずに参加でき、アフリカの子供達に給食を提供できるかたわら
自分にとっては肥満や生活習慣病の予防にもなるという、非常に良くできた
社会貢献のしくみだなと感動しました。

また、著者は日本の社会事業に対する世間の見方について異を唱えています。
  ・社会事業 = 仕事じゃない、善意のある人が無償で行うべき。
  ・NPO = ボランティア、無給でやれ。
というような偏見や認識不足により、優秀な人材から見向きもされないという
現実があるという事です。

そして、アメリカなど社会事業が仕事として根付いている社会では、大規模な
NPOで働くスタッフは一般の企業に勤める人と遜色ない収入を得ているのが
普通であるとも語られています。

確かに、自分や家族の生活基盤が不安定なのを無視してでも社会貢献を
したいという人はなかなかいないでしょうし、そもそもそんな状態で良い活動が
できる筈がないとも思います。

社会貢献というものの意義やありかたについて、とても勉強になる一冊でした。

“想い”と“頭脳”で稼ぐ 社会起業・実戦ガイド 「20円」で世界をつなぐ仕事
小暮 真久
日本能率協会マネジメントセンター
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