先日、ICTについてのお話をさせていただきましたが、8月28日に開催されました
「世界ICTカンファレンス2009」の基調講演にて「ICT時代が求める人材像
~知識か技術か人柄か?~」というテーマについて法政大学大学院の教授で
あられます諏訪康雄氏が講演された内容が非常に興味深かったのでこの場にて
ご紹介させてください。
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ICT(情報通信技術)は知識が基盤となる社会を支える技術であり、この時代が
求める人材像は、ICT技術や知識がある人材だと思いがちだが、専門知識は
決定的要因とはいえず、職場でチームワークを作り出せるようなリーダーシップ
や協調性が求められている。
~中略~
そのため米国の大学教育では、7つの視点を重視しカリキュラムを組むという。
1.コミュニケーション能力
2.組織能力
3.リーダーシップ力
4.論理力
5.努力
6.集団作業能力
7.起業家精神
どれを取っても「技術」や「知識」といった単一のものさしで計れるものではない。
企業だけでなく社会では、人々と交わりながら個人の能力 を発揮するための
基礎となる要素、いわば「社会人基礎力」の向上が何よりも重視される。
~中略~
この基礎力向上に不可欠な要素では、一歩前に踏み出し、失敗しても粘り強く
取り組む「アクション力」、疑問を持って考え抜く「シンキング力」、多様な人と
ともに目標に向けて協力する「チームワーク力」の3つが欠かせない。
~中略~
ICT時代においては専門知識・技能が大切だが、これに劣らず社会人基礎力を
含めた能力適性が高い人材が求められる事実を見落としてはならない。
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IT業界のエンジニアとして仕事をしていると、最新の技術や知識ばかりを追い求め
そればかりを自分のスキルとして誇示する傾向に偏りがちです。
もちろん、技術と知識は仕事をするうえで必要不可欠ですが、今後はそれ以上に
「社会人基礎力」の高さを求められる場面が多くなりそうですね。
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